IE7体験記まとめ(JavaScript関連を中心に)

このページは、私的ブログ「WEBプログラミングNOW!!」に掲載したIE7β版(2006年2月にリリースされた英語版のβ2Previewと、5月にリリースされた日本語版β2、6月末にリリースされたβ3英語版、7月にリリースされたβ3日本語版)、及び8月にリリースされたRC1英語版、9月にリリースされたRC1日本語版、そして11月にリリースされたIE7正式版の体験記をまとめたものです。また、Vistaの「Windows Internet Explorer 7」についても随時記事をアップしていきます。IE7の2007年2月15日現在のシェアは約9.2%(当サイト調べ。直近の6日間のデータ約83,000件で調査。)です。

IE7とIE6 SP2の違い
1.IE7では、ステータスバーの書き換えが基本的にできなくなりました。詳細はこちら
2.IE7では、JavaScriptによるwindow.openであっても、URLを隠せなくなっています。詳細はこちら。これは、フルスクリーン表示の時にも同様です。
3.IE7では、イメージツールバーが廃止になりました。詳細はこちら
4.IE7では、タブ化されました。IE6では特別なことをしない限りはタブ化できませんでした。詳細はこちら
5.VistaのIE7には、「保護モード」が導入されました。詳細はこちら。また、この影響で、VistaのIE7ではIMEに登録した単語が変換候補に現れません。
6.IE7には、「フィッシングサイト対策」が導入されました。詳細はこちら
7.IE7では、XMLHttpRequest()メソッドのサポートにより、Ajax機能が強化されました。詳細はこちら
8.IE7では、promptメソッドの実行時に、情報バーが表示され、ブロックされます。JavaScriptを書き換えないと、IE7ユーザーは、prompt入力欄が表示されないことから、おかしな経験をすることになるかもしれません。詳細はこちら
9.IE7では、window.close()メソッドによってウィンドウを閉じようとすれば、必ず確認メッセージが表示されるようになりました。詳細はこちら
10.IE7では、JavaScriptによるクリップボード操作によって警告が表示されるようになりました。詳細はこちら
11.IE7では、RSSフィード購読機能が実装されました。詳細はこちら
12.IE7では、印刷機能が強化されています。詳細はこちら
13.(すでに解消されていますが、)IE7 β2では、JavaScriptのgetComponentVersion メソッドが使えない不具合がありました。β3で解消されています。詳細は、こちら
14.(すでに解消されていますが、)IE7 β2では、window.openによるフルスクリーン表示の挙動が変でした。β3で解消されています。詳細は、こちら


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第1位   「この機能は、 スタンダード 権限を持つアプリケーションからのみ利用できます。」(IME関連のエラーメッセージとAjaxの危険性)(2007年2月23日)
第2位   IE7環境下で不具合のあること(IE6とは異なる挙動になること)を公表しているサイト・製品(2006年8月1日)
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第4位    IE7β版のアンインストール(2006年2月6日)


● Vista IE7保護モードの影響がこんなところにも--「Acrobatがライセンス認証されていないため、Adobe PDFの作成を続行できません。」

http://shimax.cocolog-nifty.com/search/2007/05/vista_ie7acroba_2fed.html
2007年5月13日。VistaのIE7で保護モードを有効にしていると、ブラウザメニューからの印刷で、Acrobatからの印刷(Adobe PDFの作成ができません)。同じVistaでもFirefoxからの印刷(Adobe PDFの作成)はできます。いずれにしても、エラーメッセージは正確でないため、Adobe社に変更してもらいたいものです。

● 少なくとも5種類のIE7が現在、存在します

http://shimax.cocolog-nifty.com/search/2007/04/5ie7_a222.html
2007年4月11日。IE7と一口でいっても、VistaのIE7とXP SP2のIE7があり、さらに同じXP SP2のIE7でもβ版を使い続けている人も意外といます。β2、β3、RC1とありますので、少なくとも5種類のIE7が存在することになります。さらに、パッチの適用有無などにより、その挙動の違いはいろいろあるかもしれません。WEB開発者を悩ます問題です。

● 「この機能は、 スタンダード 権限を持つアプリケーションからのみ利用できます。」(IME関連のエラーメッセージとAjaxの危険性)

http://shimax.cocolog-nifty.com/search/2007/02/imeajax_3516.html
2007年2月23日。VistaのIE7では、IMEで単語登録したものが変換候補に現れません。フォームへの入力で、「めーるあどれす」と入力して変換すると自分のメールアドレスが表示されるようにしていたり、「じゅうしょ」と入力して変換すると自分の住所が入力することに慣れているものにとって、これは拷問のようである。しかし、この機能制限は、よくよく考えてみると、ブロードバンド時代・Ajax時代の今、実にありがたい機能のように思えてきた。

● 【最新アクセスログ調査】 Vistaからのアクセスは1%に迫る勢い。IE7のシェアも10%目前?!

http://shimax.cocolog-nifty.com/search/2007/02/vista1ie710_dad3.html
2007年2月15日。発売されてから半月が経ち、Vistaでのアクセスも着実に伸びてきています。また、その影響でIE7のシェアも確実に伸びています。サイトによっては、Firefox(2.0.0x、1.5.0x、1.0xの合計)よりもIE7のシェアの方が高くなってきています。

● Vistaの「Web サイトで、このプログラムを使って Web コンテンツを開こうとしています」続編

http://shimax.cocolog-nifty.com/search/2007/02/vistaweb_web_4cea.html
2007年2月4日。このメッセージの日本語はどう考えてもおかしい。改善の余地があります。

● Vistaの「Web サイトで、このプログラムを使って Web コンテンツを開こうとしています」(Flash Playerの自動アップデート機能)について

http://shimax.cocolog-nifty.com/search/2007/02/vistaweb_web_fl_e862.html
2007年2月3日。Flashを使っているページを開くだけで、このメッセージが表示される。Flashぐらい最初から承認した状態で出荷してほしい、と思うのは私だけ?

● IE7と補助漢字(「森鴎外」と「森鷗外」)

http://shimax.cocolog-nifty.com/search/2006/11/ie7_ee15.html<
2006年11月9日。IEでは、EUC-JPでエンコードされたページにおいては「森鴎外」は文字化けしませんが、「森鷗外」は文字化けします。今回リリースされたIE7でも同様の結果です。完全に補助漢字をサポートしているブラウザは、FirefoxやNetscape 7.1などMoizlla系ブラウザだけ(ぐらい?)です。UTF-8でエンコードされたページであれば、明治の文豪「森鷗外」も憂き目に遭いませんし、EUC-JPでエンコードされたページでも数値参照文字を使えば文字化けしませんが、問題は掲示板などのフォームを含むWEBアプリの場合です。

● IE7の印刷機能(IE6より強化されているものの、特定ケースでの「不具合?」は残ったまま?)

http://shimax.cocolog-nifty.com/search/2006/11/ie7ie6_6a88.html
2006年11月7日。IE6では横幅の広いページを印刷しようとすると、右端が切れて印刷されることが多くありました。しかし、IE7では、「縮小して全体を印刷する」機能が備わったため、とても便利になりました。その他、印刷関連のツールボタンが充実しました。

● IE7とRSS機能

http://shimax.cocolog-nifty.com/search/2006/11/ie7rss_0b79.html
2006年11月6日。IE7にRSS機能はつきましたが、使い勝手はいまいちなようで、FirefoxやLunascapeのそれと比べると、機能的に劣るような気がします。ただ、IE7における実装により、RSSフィードを提供するサイトは激増していくことが予想されます。

● IE7正式版リリース。シェアは既に4.5%

http://shimax.cocolog-nifty.com/search/2006/11/ie745_10b7.html
2006年11月4日。いよいよ、IE7日本語版の正式版がリリースされました。IEのシェアは先週に比べて1%以上、既に上昇しています。しばらくすれば落ち着くとは思いますが、そろそろ、IE7への対応を急いだ方がいいでしょう。Vaio UpdateもIE7対応となりました。

● IE7とJavaScript(clipboardData.getData()と警告メッセージ)

http://shimax.cocolog-nifty.com/search/2006/11/ie7javascriptcl_ccf3.html
2006年11月2日。IE7では、(clipboardData.getData()を使ってクリップボードにアクセスしようとした場合、警告が出るようになりました。IE6では、デフォルトではダイアログは表示されていませんでしたが、セキュリティ的な理由により、デフォルトでダイアログが表示されるようになりました。警告メッセージも、「この Web ページがクリップボードへアクセスするのを許可しますか? これを許可した場合、Web ページからクリップボードへのアクセスが可能になり、最近行った、切り取りやコピーの情報が Web ページへ読み取られるのを許可します。」と分かりやすいものに変更になりました。

● IE7とJavaScript(window.close()メソッドと確認メッセージ)

http://shimax.cocolog-nifty.com/search/2006/10/ie7javascriptwi_31c6.html
2006年10月31日。IE7では、window.close()メソッドによってウィンドウを閉じようとすると、必ず確認メッセージが表示されるようになりました。今まで(IE6 SP2)も、親ウィンドウが存在しない場合に、ウィンドウを閉じようとする場合は確認メッセージが表示されていましたが、その場合は、「window.opener=self;window.close();」とすれば、確認メッセージを表示させないようにすることができていましたが、その裏技?が使えなくなりました。

● IE7とJavaScript(promptメソッドとセキュリティ)

http://shimax.cocolog-nifty.com/search/2006/10/ie7javascriptpr_fab5.html
2006年10月30日。IE7では、promptメソッドを実行すると、情報バーが表示され、「この Web サイトはスクリプト化されたウィンドウを使用して情報を依頼しています。この Web サイトを信頼している場合、ここをクリックして、スクリプト化されたウィンドウを許可してください」というメッセージが表示されます。IE7ユーザーが不安にならないような設計に、ウェブマスター・プログラマーは変える必要があるかもしれません。

● IE7とAjax

http://shimax.cocolog-nifty.com/search/2006/10/ie7ajax_5f4e.html
2006年10月30日。IE7では、XMLHttpRequest()メソッドがサポートされることになりましたので、ActiveXによらない形でのAjaxが可能になりました。既存のActiveXオブジェクトを使ったプログラムでも動きますので、必ずしもアルゴリズムの見直しは不要ですが、ActiveXを無効にしている少数のユーザーのことを考えれば、先にXMLHttpRequest()メソッドをサポートしているかどうかを調べた方が、「カバー率」が高くなります。

● IE7のセキュリティ機能 /フィッシング対策

http://shimax.cocolog-nifty.com/search/2006/10/ie7__2910.html
2006年10月30日。IE7では、フィッシングサイトに対する対策が充実しています。データベースとの照合の結果、フィッシングサイトと判断されたサイトの場合、コンテンツがブロックされ表示されません。また、URL欄が赤っぽくなり、誰が見てもわかる形になっています。もちろん、IE7でフィッシングサイトと判定されなければ安心ということにはなりませんが、安全なネットライフに非常に役に立つ機能だと思います。自分のサイトが誤判定されると困りますが・・・。


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