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2006/09/18

Macと動画サイト(Mac非対応の理由は、DRMだけか?)



Macユーザーにとって動画サイトは、疎外感を感じることの多いジャンルの一つです。猫も杓子も「Macintoshには対応しておりません。」となっております。しかし、「Macintoshには対応しておりません。」という表現は間違っていないのですが、これだと、WindwosならどのブラウザでもOKかも取れますが、実際にはWindows版IE6にしか対応していないサイトも少なくありません。つまり、意地悪な言い方になりますが、正確に表現するなら、「Windows版IE6にしか対応していないので、Macintoshの方は100%無理です。また、Windowsを使っておられる方でも、IE6でしか駄目ですので、FirefoxやOperaでは見ることができません。」としなければなりません。しかし、初心者の方にはこれは確かに分かりにくい表現であり、「Macintoshには対応しておりません。」という簡潔な表現の方がわかりやすいですね。WindowsでFirefoxやOperaを使っている人はごく少数派であり、また、わざわざIEを使わないで別のブラウザを使っているのだから、それなりに中級者・上級者だろうから、別途、「サポートするブラウザはMicrosoft Internet Explorer 6.0」とすれば、理解できるであろう、と。これは確かにそうかもしれません。

私がここで何を言いたかったかといいますと、「Macユーザーよ! 卑屈になるな!」です。Macだからと虐げられているのではなく、Windows版IE6.0でないので駄目だと断られているのだから、同じ憂き目に合っているWindowsユーザーの中にも同士がいるからと。

代表的なサービスを見てみますと、
サービス名
(リンク先は動作環境説明ページ)
GyaoMacへの対応状況「Macintoshの動作保証は行っておりません。 」
(Boot Camp BetaをインストールしたIntel搭載のMacintoshでは可能かもしれないということには言及されています。)
無理やりMacで見たらどうなるか? Safari(Tiger)でトップページを見ると、「画面上でクリックはできません。ご了承ください」と必ず表示されます(原因については、別の機会にご紹介したいと思います)。Windows版IEの場合、動画部分をクリックしたときのみアラートが表示されますが、Safariではページのロード時に問答無用でこのアラートが表示されます。また、トップページの動画も自動再生されません。

また個々の動画を再生するために「Play」ボタンをクリックしても何も起こりません。これは、JavaScriptエラーが発生しているためです。「SyntaxError - Parse error」でLine 189とかいうエラーがコンソールには吐き出されます。(参照:SafariでJavaScriptのデバッグをする方法

Firefox(MacのみならずWindows版でも。)でも「syntax error」が表示されて、動画表示用のサブウインドウが表示されません。「!-->」が駄目だと。Mac対策のためにわざとされているのか、JavaScriptの文法からはずれています。本来は、JavaScriptに非対応のブラウザに配慮して、HTMLのコメントタグ後半である「-->」をさらに、JavaScriptに解釈されないようにJavaScript用のコメント記号である「//」を使って「// -->」とする必要があるのですが、「//」ではなく、なぜか、「!」が使われています。これでは、「syntax error」が出て、当然と言えば当然です。

Opera(MacのみならずWindows版でも)では、Safariと同じく、トップページを見ると、「画面上でクリックはできません。ご了承ください」と必ず表示されます。

たしかに、「Microsoft Internet Explorer 6.0のみサポートする」と動作環境ページにあるとおりの結果です。ですが、何だかしっくり行かないですね。




会員限定でYahoo!動画を見放題!

サービス名
(リンク先は動作環境説明ページ)
Yahoo!動画Macへの対応状況「Macintoshには対応しておりません。」
無理やりMacで見たらどうなるか?
「お使いの環境では、動画を視聴いただけません。」と表示され、動画再生ボタンもグレイアウトした画像が表示されて、非常に分かりやすいです。

SafariでJavaScriptのデバッグをする方法」で、SafariのユーザーーエージェントをIE6と偽装しても、判定に違いは現れず、やはり、「お使いの環境では、動画を視聴いただけません。」と表示されました。(debugメニューのUser Agent切り替え機能では、「Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.2)」となるからかもしれません。NT 5.2はまずいでしょう。64bitのXPでもないのに。)

また、Firefox(Mac/Windows)でUser Agent Switcherを使用してユーザーーエージェントをIE6のようにして振る舞ったところ、「お使いの環境では、動画を視聴いただけません。」という表示は消え去り、再生ボタンもクリックできるようになり、別ウインドウも表示されましたが、再生はされませんでした。やはり、無理なようです。


サービス名
(リンク先は動作環境説明ページ)
ShowTimeMacへの対応状況「Macintoshの動作保証は行っておりません」
無理やりMacで見たらどうなるか?

韓流ドラマの第1話は無料で見ることができるため、Safari(Tiger 10.4.7)で試したところ、あっさり見ることができました。しかし、第2話以降は、DRM(デジタル著作権管理)技術が用いられているため、おそらくは見ることができないはずです。

ただし、Safariでログイン時に


という表示が出ました。「この Web サイトの証明書は不明な認証機関によって 署名されています。 」となっています。ところが、その1時間後ぐらい後にログアウトして、再ログインしたところ、この現象は確認できませんでした。しかし、よく朝、ログインしてみると、上の警告が表示されました。その後、再びログアウトしてログインしたところ警告は表示されませんでした。Safariが「続ける」ボタンが押されたことを一定時間は記憶しているために、一定時間は何回も同じ警告を表示しないようにしているのかもしれません。

また、Firefox(Win/Mac)では、ログイン時にこの証明書に関する警告は表示されませんでしたが、ポップアップブロックによって、動画表示用の別ウインドウが起動しませんでした。設定を変更して、「www.showtimes.jp」を許可サイトに指定してあげると、Firefox(Win/Mac)でも動画(無料の第一話)を表示できました。

Netscape 7.1では、ログイン時に、この証明書に関する警告が表示されました。しかも、Mac版だけでなく、Windows版Netscapeでも。また、動画表示用の別ウインドウがポップアップブロックでやはりブロックされたため、設定が必要でした。

Opera(Win/Mac)では、ログイン時に、この証明書に関する警告が表示されました。

この証明書の問題は、

●fmemo「Thawte SGC CA」
http://www.nanashinonozomi.com/tdiary/20060503.html#p02

でも言及されていました。NetscapeやOperaでこの種のエラーが出るのは、中間証明書のインストールがうまくいっていないことが原因の場合が多いということらしいです。

サービス名
(リンク先は動作環境説明ページ)
クラビット・
アリーナ
Macへの対応状況「Macintoshをご使用のお客様はご利用いただけません。」
無理やりMacで見たらどうなるか?

サンプル動画や、クォン・サンウも出演している「神話」の第一話(無料)を再生してみたところ、下のように、「ファイルを再生できません。ファイル形式が無効です。」となりました。これは、Windows Media Player 9 for Mac OS XがサポートしていないバージョンのDRMを使ったファイルであるためかもしれません。


上記の現象は確かに、DRMが関連しているかもしれませんが、DRMをサポートしているはずのWindows版Firefox+Windows Media Player 10でも、再生されません。


のいうなアラートが表示され、結局は再生されません。調べてみたところ、どうも、FirefoxでWindows Media Playerが起動させる際に、「.\https://・・・」という変な形式のURLにアクセスさせていることが原因のようです。「.\」が余分ですが、なぜかFireoxでは付きます。


ここまで見てきて分かりますように、動画サイトは確かにMacには非対応ですが、正確に言えば、Windows版IE6.0以外のブラウザは全てアウトなのです。ですから、DRMに関することだけが理由で、Macに非対応というのではなくて、開発効率の面や、コンテンツ保護の観点からFirefoxやOperaなどは使わせたくない・使ってもらいたくないなどの理由で、Windows版IE6以外のブラウザを全て切り捨てられているというのが根本的にあるのだと思います。

IE6にあらずんば推奨ブラウザにあらずですから、当然、「Macでは一律非対応」という表現になっているのではないかと私は推察しています。DRM以外の部分、即ち、JavaScriptをクロスブラウザに書くこと、SSLを機能させることなどは可能なはずですから、各動画サイトの開発者の方には、もう少し努力してもらいたいものです。動作対象外だからというのは分かりますが、たとえばFirefoxやOperaでJavaScriptが動かない理由の中には、元々おかしなJavaScriptだけれど、IE6ではたまたま動いているというものもあります。FirefoxやOperaでも動くようにすることで、IE6でもより確実に動くようにできることもあるでしょうし、今後、IE7に移行していく際にも、プラスに働くと思います。

全くの個人的意見ですが、動画再生前にブラウザチェックを行っている「Yahoo!動画」だけが、唯一合格(満点に近い作り。)だと思いました。



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コメント

はじめまして。知りたい内容だったので拝見しました。
今日から Mac OS X Tiger から Windows Media Player 9 を排除して Flip4Mac WMV に乗り換えました。Flip4Mac WMV でのストリーミング再生はうまくいかない事が多いのですが VLC media player 0.8.6a と使い分けてなんとか視聴しています。
「出来ないから対応しない」のと『出来るけど対応しない』のではサービスを提供している会社に対してイメージがだいぶ違いますね。現在、後者のような邪悪でスキルが無いサイトが多い気がします。特に Windows版IE6 でなければ「門前払い」している様なイメージの悪いサイトには将来 iPhone が普及して Safari 対応になったとしても私はアクセスする事は無いでしょう。

投稿: GOGOランプ | 2007/01/25 20:53

僕はこの記事を見て全て承知の上で、ShowTimeに有料登録しました。環境は、iMac17"/2.0GHz/1Ghz/160GB、プロバイダ-OCN(VDSL方式100Mbps)、ブラウザ-Safariです。OCNのホームページから申し込みフォームにログインし、視聴できないという告知を無視し、あえて登録しました。OCNがどれだけ誠意ある対応をしてくれるか確かめたかったからです。視聴出来ないが、登録は出来る、というサービスが、誠意あるサービスとは思えないので、定期的にOCNに対し、陳情を申し立てる所存です。将来、Apple社が日本の誠意あるプロバイダと提携してくれないかと願うばかりです。

投稿: 大村耕太郎 | 2007/03/06 07:11

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